このブログでもたびたび出てくる「自律神経」。
自律神経ってなんとなくはわかっていても、実際にはどういった働きをしてくれている神経なのか、漠然としかわからないという方も多いかもしれません。
神経というと、冷たいものを触ると冷たいと感じたり、手や足など体を動かそうと意識的に動かすことができたり、足の小指をぶつけて痛みを感じたり。
と、そういった運動神経や感覚神経などと同じと思いがちですが、自律神経はそれらの神経とは別ものな神経。
今回は、「自律神経」について、そして「交感神経」「副交感神経」についてや、自律神経の整え方、また自律神経を整えて肌の再生力や免疫力アップするにはどういうことをしらいいのか、気をつけるべきなのかを、なるべくわかりやすくお話したいと思います^^
自律神経のお話の前に
私たちの体には神経が張り巡らされていて、その神経にはさまざまな種類があります。
神経には「中枢神経系」と「末梢神経系」の2種類あり、末梢神経系はさらに2種類に分類されます。
末梢神経系2種類のうち1種類は、「体性神経系」と「自律神経」の2種類に分類されるのですが、体性神経系は
に分かれます。
私たちが「神経」と聞いて思い浮かべるのは、冷たいものを触ったときに冷たいと感じたり、体を意識的に動かしたりする「感覚神経」「運動神経」と呼ばれる、「体性神経系」のものだったんですね^^
今回、お話する「自律神経」には、
とに分かれています。
ここでは、内臓求心性神経の説明ははぶきます。
これらをふまえた上で、自律神経についてお話していきたいと思います^^
自律神経は私たちの体が正常に機能するためになくてはならない存在
人間(生体)は、外部環境の色々な変化に対して、体を常に正常な状態に保とうとしています。
これをホメオスタシス(恒常性の維持)といいます。
病気やケガなどを治す力を生物はみんな持っているのですが、これを「自然治癒力」といいますよね^^
この自然治癒力がきちんと働くためには、ホメオスタシスが大切になってきます。
例えば、日本は夏は暑く冬は寒いですが、私たちの体は、体内を安定させるために、自分の意思とは関係なく、暑いときは汗をかいて体温を下げようとしたり、逆に寒いときは体を震えさせたりして体温を上げようとしています。
実は、この体を正常な状態に保とうとする働きが「自律神経」によるものなんです!
自律神経は生命を維持するための大切な神経系
自律神経とは、私たちの体にある心臓や胃、腎臓などの内蔵や、体温、呼吸などの活動を無意識のうちに自動的にコントロールしている神経です。
私たちは、心臓がずっと規則正しく動いていたり、食べたものを消化させたり、呼吸したり、体温調節をしたり、排泄したりすることに対して、意識して動かそうとはしていませんよね。
意識せずに無意識でも体はそれぞれ死ぬまでずっと動き続けているわけですが、24時間、365日休まずにそれらをコントロールしているのが「自律神経」なのです。
自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2つの神経系があり、この2つがバランスよく働いてくれることによって、私たちは体を常に正常な状態に保つことができています。
交感神経は体を活発に、副交感神経はリラックスさせる
よく交感神経と副交感神経は「車のアクセルとブレーキ」の関係と言われています。
- アクセル → 交感神経
- ブレーキ → 副交感神経
交感神経は、昼間の活動時や興奮や緊張したとき、ストレスを感じたときなどにスイッチが入ります。
副交感神経は、夜の安静時、リラックスしているときなどにスイッチが入ります。
これらのスイッチ(切り替え)は、私たちが意識して切り替えることはできません。
外部環境によって、無意識のうちに切り替わっています。
交感神経が優位になると活動的になる
交感神経が優位な状態はどういうときかというと、わかりやすいように例えでお話しますね^^
まずは、ライオンに食べられそうになっている草食動物をイメージしてみてください。
草原の草を一生懸命食べているときに、急にライオンが自分を食べようとして襲ってきました。
そのままでは食べられてしまう!ため、草を食べるのをやめて一目散にライオンから逃げ出しますよね。
この、草を食べるのをやめてライオンから逃げるときに、交感神経にスイッチが入ります。
このときの状態は、心臓がドキドキし、瞳孔は見開いて、息もハァハァしますよね。
体全体が走って逃げることに集中するため、走りやすくするために心臓の心拍数があがり、走ることにエネルギーを使いたいので消化器官などは機能を低下させます。
そうして、ライオンから食べられないように全力疾走します。
今のお話は例えなのですが、よく交感神経が優位になると、
と言われるのですが、私たちはそんなに普段、戦闘モードになることってないですよね^^;
基本的には、交感神経が優位になると
状態になります。
副交感神経が優位になるとリラックス状態になる
交感神経とは逆に、副交感神経が優位になるとリラックス状態になります。
先ほどの例えの続きですが、ライオンに襲われそうになりながらも、全力疾走してなんとか襲われずにすみました。
今まで全力で走っていましたが、もうライオンに追われることはないので、走るのをやめてまた草を食べ出します。
この、走るのをやめてまた草を食べだすときに、副交感神経のスイッチが入ります。
副交感神経が優位になると、今まで走ることにエネルギーを使うため消化器官などは機能低下していましたが、今度は機能が促進します。
心臓の心拍も下がり、血圧も低下し、食欲も増して、体の体温もあがり、体がリラックスモードになります。
交感神経・副交感神経のバランスが取れている状態がいちばんいい状態
「交感神経」と「副交感神経」がバランスよく働いてくれることによって、私たちは体を常に正常な状態に保つことができています。
(正確には、自律神経だけではなく、ホルモンなども関係しているのですが、今回はその部分は割愛します)
逆になんらかの影響によって、交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまうと、
- 疲れが取れない
- 眠れない
- 手足の冷え
- 動悸、息切れ
- 胸の圧迫感
- 便秘や下痢
- 頭痛、めまい
などが起こってしまいます。
また、新陳代謝も低下するため太りやすくなったり、平熱が低く(低体温)なったりします。
現代人は、自律神経のバランスが乱れている人が多い
昔の人達は、日が昇れば起きて活動し、日が沈めば寝るという生活をしていたため、自律神経が乱れてしまうことはほとんどなかったと考えられます。
しかし現在は、生活が便利になったことで夜になっても活動することができ、そのために寝不足になったり、仕事や人付き合いでストレスを抱えたり、暴飲暴食してしまったり、夏なのに冷房で体を冷やしてしまったり・・・と、自律神経が乱れてしまう要因がたくさんあります。
また、最近では異常気象と言われるように気温の変化だったり、気圧などでも自律神経のバランスは乱れてしまいます。
そんなバランスの乱れも、交感神経と副交感神経はちょうどいいバランスを保つために一生懸命働いてくれるんですが、現代ではどうしてもちょうどいいバランスを保つことが難しくなってきています。
実際に病院で診断されなくても、思い当たる症状がある人はとても多いと思います。
(私も当てはまる症状がいくつもあります・・・)
自律神経失調症は、体の臓器などには異常がないのに、頭痛、めまい、疲労感、不眠、発汗異常、動悸、息切れなどの症状が出てしまうこと。
交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまうことが原因と考えられています。
それじゃ、交感神経をずっと優位にしていたり副交感神経をずっと優位にしていればいいんじゃないの?と思う方もいるかもしれません^^;
特に、副交感神経優位の状態をずっとキープしておけば、なんだかいいような気もしますよね。
でも、どちらか一方がずっと優位の状態でいると、それはそれでやはり問題が生じてきます。
交感神経優位がずっと続くと、動悸がずっと続いたり、手足などの冷えが悪化したり、便秘になったりします。
また、交感神経優位の状態が続くことによって、肌のうるおいもなくなり、肌がかさつき、くすみが出てきてしまいます。
これは、交感神経優位が続くことで、体全体の血流が悪くなることが関係しており、血流が悪くなることで肌のターンオーバーも狂います。
副交感神経優位が続くと、末梢の血行がよくなりすぎてしまい、体に炎症がある場合はそれが悪化してしまいます。
花粉症の方で、寝起きや朝に症状がひどくなるという方もいると思います。
これも副交感神経が関係していて、普通なら寝ているときは副交感神経優位ですが、朝起きると自動的に交感神経優位になるのに、鼻炎によってバランスが乱れてしまい、起きても副交感神経優位が続いてしまうために、症状がひどくなってしまうのです。
自律神経が乱れると、なぜ免疫力が低下したリ肌の再生力が低下してしまうの?
自律神経が乱れてしまうと、体の免疫力が下がるだけではなく肌の再生力も低下してしまいます。
なぜ、自律神経が乱れることで免疫力が低下し、肌の再生力も低下してしまうのかについて少しお話しますね^^
自律神経の乱れから肌の再生力が低下する理由
ストレスや、寝不足、疲労などで自律神経が乱れ、交感神経優位になってしまうと毛細血管などが収縮してしまいます。
毛細血管が収縮をすることで体が血行不良になるほか、ホルモンバランスも崩れてしまいます。
肌は、副交感神経優位の状態のときに肌を再生します。
体にも肌にもよくないと言われている活性酸素が発生してしまうだけではなく、ホルモンバランスも乱れてしまうために、皮膚と水分のバランスも崩れてしまうのです。
そのために肌細胞の皮脂や水分バランスが乱れ、肌が水分を保持する働きが弱まってしまい、乾燥が進んでしまったり、肌荒れを起こす原因になっちゃうんです。
自律神経の乱れで免疫力が低下してしまう理由
自律神経が乱れることで、免疫力が低下してしまうこともわかっており、自律神経は免疫系の組織や器官の血管に分布して血液を調節しています。
自律神経は、リンパ球からなる組織自体に分布していて、リンパ球に直接作用して免疫反応に影響を与えます。
白血球は「免疫細胞」とも呼ばれています。
例えばなんですが、脾臓の交感神経を刺激すると、ナチュラルキラー細胞と呼ばれる、がん細胞やウィルス感染細胞を破壊するリンパ球の働きが低下してしまいます。
免疫細胞(白血球)が、体内の異物(病原菌やアレルゲンなど)を、敵なのかどうか上手く判別できなかったり、病原菌などへの攻撃力が弱くなってしまうからなんです^^;
免疫細胞(白血球)が体内の異物(病原菌やアレルゲンなど)に対して過剰に反応してしまったり、本来なら外敵じゃない自分の細胞に対して攻撃してしまうことによって起こるのが「アトピー性皮膚炎」や「花粉症」などです。
前にもお話しましたが、肌の微弱炎症も外敵じゃない自分の細胞に対して攻撃してしまうことによって起こると言われています。
HANAオーガニック代表の林田さんに「乾燥」について、とてもマニアック(笑)なお話を聞ける機会があり、肌の乾燥と微弱炎症について詳しくお話を伺ってきました。 このブログを読んでくださっている方は、私と同じように乾燥肌さん …
できることからはじめよう!自律神経の整え方
自律神経は自分の意思では切り替えることができないとお話しましたが、普段の心がけなどでバランスを整えることはできるんです!
簡単なことも多いので、ぜひ普段の生活で取り入れてみてくださいね^^
自律神経が乱れている方に多いのが、夜更かしなどの不規則な生活。
仕事や家庭の事情で決まった時間に寝て、決まった時間に起きるということが難しい方もいるかと思いますが、なるべく早寝早起きの習慣をつけるといいと思います。
そして、たっぷりと質のいい睡眠を取ること。
休みの日にまとめて寝たりする方もいると思うんですが、余計に自律神経を乱してしまうことになってしまうことに・・・。
平日も休日も、決まった時間に寝て決まった時間に起きるクセをつけましょう。
もし、どうしても早寝早起きが無理な場合は、なるべく体内リズムを崩さないように生活リズムを整えることが大切です。
寝ている間は、副交感神経が優位な状態になっています。
通常なら起きると自動的に交感神経にスイッチが切り替わるのですが、自律神経が乱れているとそれが上手に出来ない方もいます。
そこで、起きたらまずは朝日を浴びる習慣をつけましょう!
仕事をしていたりすると食事の時間が不規則になりがちですが、食事の時間が不規則なことでも自律神経は乱れてしまうんです。
なかなか難しい人も多いと思いますが、なるべく食事の時間は3食とも毎日同じ時間に食べるようにしましょう。
もしどうしても無理なら、朝だけ、昼だけ、夜だけなど、1食、2食でもいいので、毎日同じ時間帯に食べるようにしましょう。
ミネラル、ビタミンは積極的に摂取して、食物繊維の多い食べ物を摂取するようにするといいですよ^^
最近では、湯船につからずにシャワーですましてしまう人も多いと言われていますよね。
自律神経を整えるためには、シャワーではなくしっかりと湯船に入ってあたたまるのがベストです^^
お風呂はリラックス効果が高いので、交感神経優位から副交感神経優位に切り替わるチャンスです!
副交感神経優位にならないと、なかなか寝付けなかったりしますので、ぜひお風呂は毎日入りましょう。
またお湯の温度も大切。
熱いお湯が好きな方もいるかとは思うんですが、できれば38~40度くらいの温度のお湯がいいですよ^^
私もついついやってしまうのですが、パソコンだったりスマホだったり、寝る直前までいじっている方も多いのではないでしょうか^^
寝る直前までパソコンやスマホを見ていると、脳が刺激されて交感神経が優位な状態になってしまい、不眠などにもつながってしまいます。
できれば寝る時間の3時間前には、パソコンやスマートフォンはいじらないようにしましょう。
もし3時間前が無理な場合は、最低でも1時間前にはいじるのをやめましょう^^
もし、手持ち無沙汰だ・・・という場合は、今までパソコンやスマホをいじっていた時間に読書などをしてみてはいかがでしょうか^^
布団に入ったらスマホはいじらないようにしましょうね^^
副交感神経を優位にするには、呼吸も大切です!
現代社会は、ストレスの宝庫といってもいいくらい、環境や人間関係などでストレスを感じてしまいます。
そこで、手軽にできるリラックス方法が深呼吸なんです^^
できれば日頃から「4秒鼻から思い切り息を吸い、6秒かけて吸った息を全部吐く」のを6回1セットとして、1日に2~3セット行うといいそうです。
自律神経を整えるのにも、適度な運動も大切になります。
マラソンや筋トレなどの運動は交感神経を優位にしてしまいますので、できれば副交感神経が優位になるお散歩やウォーキングなどの有酸素運動系のものを選ぶといいですよ^^
最近ではヨガも人気ですが、ヨガはゆったり動く、呼吸法などからも自律神経バランスを整えるのにいいと思います!
そして、いちばん大切なのが「声を出して笑うこと」!
笑うことって体にとってとてもいいことなんです。
笑うことで自律神経のバランスが整うだけではなく、免疫システムのバランスも整える効果があるんです!
お友達との楽しい会話でもいいですし、面白いテレビや映画を見て笑ったり、とにかく笑うことを心がけましょう^^
また、毎日笑うためには心も大切になってきますよね。
なるべくストレスになるようなことは考えないようにして、自分にとって楽しいこと、生きがいになることを見つけましょう。
毎日色々なことがあって、笑顔なんて無理!ストレスになるようなことを考えるなって言ったって考えてしまう!という方は、作り笑顔でもいいんです!
作り笑顔でも、ストレス解消になるんです!!
アロマテラピーは、昔からある芳香療法です。
香りが体や心に働きかけてくれるのですが、自律神経を整えてくれる効果のあるアロマを普段の暮らしに取り入れるのもいいですよね♪
オーガニックコスメを使いながら手軽に自律神経を整えよう
オーガニックコスメは天然のアロマを使っているものが多く、スキンケアをしながらアロマテラピーも手軽にできるものが多いです。
私が普段から愛用しているHANAオーガニックがそのひとつ。
スキンケアしながら花精油の香りを嗅ぐことで、副交感神経優位な状態にしてくれるんです。
スキンケアをしながら天然の精油の香りを嗅ぐことで、嗅覚を感じて脳の視床下部に働きかけてくれます。
特にHANAオーガニックは、自律神経を整えるのにおすすめな精油「ダマスクローズ、クラリセージ、ラベンダー、イランイラン、ネロリ、ゼラニウム」の6つの花精油を配合していますので、スキンケアをしつつ手軽にアロマテラピーができるんです♪
参考記事
当ブログでは、HANAオーガニックについてや、HANAオーガニックのアイテムを詳しくレビューしています。
詳細はこちらHANAオーガニックの記事を読む
できることから少しずつ!自律神経を整えることはお肌の状態だけではなく体にもいい影響を与えてくれます!
自律神経の整え方をご紹介しましたが、すべていっぺんに実行しようとしてもなかなか続かないと思います。
でも少しずつでも、ひとつずつでも意識しながら実行していくことで、少しずつ体にも肌にもいい変化が現れてくると思います。
また私もそうなのですが、偏頭痛さんは自律神経が乱れている人が多いそうです。
自律神経を整えることで、今まで不調と感じていた症状が改善されたりしますので、ぜひできることから実行していきましょう!